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ベンヴェヌート・チェリーニ

マーク・トウェイン作、村岡花子訳「ハックルベリイ・フィンの冒険」(新潮文庫)371ページに、トム・ソーヤーがハックルベリイ・フィンに向かって言うセリフがある。

いったい、君は本というものを読んだことがないのかい?ーードレイク男爵だとか、カサノヴァだとか、ベンヴェヌート・チェリーニだとか、アンリ四世だとか、そういった英雄の話を一つも読んだことがないのかい?

ここに名前の上がった四人の「英雄」については訳注がついている。ベンヴェヌート・チェリーニについては

一五〇〇ー七一。イタリアの彫刻家、金工家。ルネサンス後期のフィレンツェ派に属し、その波瀾に満ちた生涯を記録した自叙伝を著した

とある。またジョージ・オーウェル作、小野寺健訳「パリ・ロンドン放浪記」(岩波文庫)79〜80ページには次のような記述がある。

ウェイターはご機嫌になって、自分の恋愛沙汰のこと、イタリアで刺した二人の男のこと、うまく兵役を逃れたことなどを話して聞かせた。わかってくればいい奴で、何となく十六世紀イタリアの彫刻家ベンヴェヌート・チェリーニに似ていた。

わたしが今月になって読んだ二冊の本に、立て続けに登場したベンヴェヌート・チェリーニ。いったいどんな人物だったのだろうか?